アングル:金メダルか死か、「遺伝子組み換えアスリート」の実現性
[ロンドン 7日 ロイター] これまでの動物実験で、遺伝子操作によって動物の持久力や筋肉の増強に成功したことを考えると、「遺伝子組み換えアスリート」が五輪に出場するのもそう遠いことではないかもしれない。一部では、競技能力を強化するための遺伝子ドーピングが、すでに現実のものとなっているとの声も上がっている。ただ、今の検査技術は遺伝子ドーピングを検出できるほど精度が高くないため、本当のところは誰にも分からないというのが現状だ。
確かなことは、スポーツ選手の能力強化に遺伝子組み換えを使用することは技術的には可能だということ。そして、命の危険にさらされても金メダルを取りたいと思っている選手が存在していることだ。
<遺伝子ドーピング>
遺伝子ドーピングは、筋肉の増強、血流の増加、持久力の強化といった効果をもたらし、スポーツ選手のパフォーマンスを向上させる可能性がある。
その実現可能性について、英エセックス大学でスポーツ科学を研究するクリス・クーパー教授は、「誰かが遺伝子ドーピングをやっているとは極めて考えにくい」としている。
しかし一方で、動物実験における遺伝子操作に携わる科学者らのもとには、スポーツ選手からの問い合わせが殺到しているという。
ウェストオブスコットランド大学の科学者、アンディ・ミア氏は「動物実験で効き目があったもので、技術的には人間にも使えるものがある」と明かした。
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