◎EUが3月11日から化粧品の動物実験を全面禁止
【ロ ンドン2013年1月30日PRN=共同JBN】
英化粧品ブランドのThe Body Shop(ザ・ボディショップ)および動物実験廃止キャンペーンの非営利組織Cruelty Free International は、20年間余りの反対運動後、動物実験でテストされた化粧品や素材の輸入および販売が2013年3月11日から欧州連合(EU)で禁止されるとの待望の 発表によって、欧州では化粧品の動物試験がついに終えんすることを喜び合っている。
(Photo: http://photos.prnewswire.com/prnh/20130130/591114)
こ の画期的な勝利は、3月11日以降からEUで新しい化粧品と素材を販売したい者はすべて、世界のどこにあても動物を使ってそれらをテストしてはならないこ とを意味する。この禁止は石けんから歯磨きまで洗面用化粧品と美容製品を含むすべての化粧品に及ぶ。The Body Shopは一貫して動物試験に反対しており、この禁止の対象にならない数少ない美容ブランドとなる。
The Body Shop とCruelty Free Internationalは3月11日のカウントダウンに向けて広範な特別記念行事を開始するが、手始めに欧州委員会(EC)のトニオ・ボルジ委員(保 健・消費者政策担当)がこの禁止措置は提案通り発効する予定であると個人的に確認している。ボルジ委員はこのほど、動物実験廃止キャンペーンに向けた書簡 の中で、「私はこの禁止措置が欧州議会および欧州委員会がすでに決定したように2013年3月に発効するべきだと信じる。私は従って禁止措置の延期あるい は一部廃止を提言する計画はない」と述べている。
提案された禁止措置は世界に向けて、特に化粧品に対する動物試験をなお求めている中国などの国々に対して、呼応して動物試験を禁止して、動物虐待のない美容を支持するよう強いメッセージを送るものである。
Cruelty Free Internationalのミシェル・シュー会長は「これはまさに歴史的出来事であり、20年余りのキャンペーンの最高の帰結である。われわれは今後、 世界の舞台でわれわれの決意と考え方を適用して、世界全体がこのような方向に確実に向かってもらいたい」と語った。
The Body Shopのポール・マグリービ氏(International Values Director)は、長年にわたり動物試験に反対する同社キャンペーンを支援してくれた顧客に敬意を表して、「欧州におけるこの大きな成果は、なお第1 章の終わりにすぎない。美容の将来には虐待が一切あってはならない」と語った。
1991年、Cruelty Free Internationalの創設者である英国動物実験廃止連盟(BUAV)は、化粧品に動物実験を利用することを終わらせる目的で、欧州全域の有力な動 物保護組織が参集した「動物実験廃止のための欧州連盟(ECEAE)」を設立した。これによって欧州全域で20年間にわたり注目された一般大衆を動員した 政治的キャンペーンが始まった。The Body Shopは1993年、化粧品に対する動物実験に反対する行動を起こした初の美容化粧品会社となり、欧州全体で同社消費者からの支持を取り付けてキャン ペーンを支援した。3年後の1996年、The Body Shopの創業者で大英勲章(デイム)を授与されたアニタ・ロディック氏は、欧州委員会に400万人の署名嘆願書を提出するためECEAEメンバーおよび 欧州議会議員(MEP)の支持を取り付けた。
BUAVは2102年、世界的に化粧品の動物実験を終わらせることに献身する初のグローバル組 織、Cruelty Free Internationalを設立した。The Body ShopはCruelty Free Internationalに賛同して新たな国際的キャンペーンを開始して、これまでに55カ国の顧客が化粧品の動物実験を永遠に終わらせることを支持す る世界的誓いに署名する成果を得ている。
画像およびバックグラウンド情報:
http://www.crueltyfreeinternational.org/en/a/Cruelty-Free-International-The-Body-Shop-campaign-history-and-images
注:
動 物実験される化粧品の輸入と販売に関するEU禁止措置は2009年以来計画されてきた。しかし多くの美容会社がこの禁止措置が延期されるか一部削除される ことを期待していた。欧州委員会(EC)の新任のトニオ・ボルジ委員(保健・消費者政策担当)は最近の書簡の中で、以下のように禁止措置は予定通り実施さ れることを確認した。
「私はこの禁止措置が欧州議会および欧州委員会がすでに決定したように2013年3月に発効するべきだと信じる。私は 従って禁止措置の延期あるいは一部廃止を提言する計画はない。今回の決定はまた、われわれが(動物実験に代わる)別の方法の開発、評価、受け入れとともに これらの方法の国際的承認でわれわれの努力を強化する必要のあることを意味する。私はECEAEがこれらの分野で貴重かつ博識なパートナーであることを 知っており、あなた方の今後の支持を期待している」
Cruelty Free Internationalのミシェル・シュー会長は1月30日に、ECEAEを代表してトニオ・ボルジ委員と会談して、今回の禁止措置の実施について協議する。
▽問い合わせ先
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Tel: +44-(0)-7850-510-955/+44-(0)207-619-6978
ソース:Cruelty Free International
AsiaNet 51978
共同JBN 0100 (2013.1.31)